建築設計の上手さは、内部空間のうまさにあります。
ディテール、人間行動、快適性、などの諸条件を上手に解かないといけないので、難易度が格段に上がります。
建築初学者は、外観や形態を作ることに建築設計の憧れを持ちますが、実はそうではない。
そもそも、建築と土木構築物の違いは、内部空間の有無です。
橋は建築ではないけど、技術的な類似性は大いにあります。
その差分にこそ、建築設計の面白みはあるのではないか、と考えています。 かのルイス・カーンも内観スケッチの中に建築の本質があると言っています。
長く過ごせて、
誰かと語り合えて、
心を通わせらえる。
そんな空間を作れたら、設計者冥利に尽きるのでしょう。
平安時代、寝殿造は奥にいる女性と通う男性を段階的につなぐ空間装置でした。
鎌倉時代、書院造は武士同士の交渉の場でした。
空間とは、人と人とをつなぐ重要な装置なんです。
では、どうしたら上手な設計=内部空間ができるようになるのでしょうか?
僕は、何よりも、感動する空間に出会うことだと思っています。
まさに、上記のように、建築の外観に憧れを持ち、格好良い建築を作ることに全力をあげていた学生時代。
転機は旅でした。
明確に記憶しているのは、東京カテドラル大聖堂に初めて入った時。
多分20歳くらいです。
初めて、建築空間に感動しました。
内部に、ずっといたいと感じました。
そこから、建築設計課題で内部空間について考えられるようになったと思います。
感動する空間に出会うこと。
長くいたいと思う体験をたくさんすること。
それが、上手な設計ができるようになる一番の近道なんだと思っています。
若者よ、旅をしよう!!
そして、感動する空間に出会おう!!
以下に、ざっと思い出せる、誰でも入れる感動する空間です。
関東出身・名城大学の教員をしているので、まずは東日本のちょっと。
[北海道] ・札幌聖ミカエル教会/アントニン・レーモンド
・モエレ沼公園/イサムノグチ
and more...
[東北]
・菅野美術館/阿部仁志
・土門拳記念館/谷口吉生 ・リアスホール/新居千秋
[北陸] ・鈴木大拙館/谷口吉生 [関東]
・東京カテドラル大聖堂/丹下健三
・ちひろ美術館/内藤廣 ・cox/NIIZEKI STUDIO
・大谷石採掘場 ・コミュニティ真鶴/池上修一
・江川邸
[中部]
・Tanikawa House/篠原一男 ・小牧中央図書館/新居千秋 ・後藤昭夫芸術館/杉下均 ・岐阜メディアコスモス/伊東豊雄 ・名古屋造形大学/山本理顕 ・吉島家住宅
他にもたくさんありますよね...。 あと、西日本はすみません、不勉強です!
ご存知の皆さん、情報提供をお願いします!!
あと、そのうち、彼女とかと行くべき、
感動する宿泊施設についても書きます。
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