知人の紹介で、セルフビルド住宅の見学へ。
この住宅、冬の12月、長野で氷点下の気候でも、室内空間は18度だという。
薪ストーブも自作しており、スーパー薪ストーブなのか?
日本の家でそんなことが可能なのか?
と、視察へ。

到着して出迎えてくれたのは、在日25年目のフランス人のヴァンケさん。
大きな住宅は、骨組みのみ大工さんにお願いし、その後は全てセルフビルドで建てていると言う。
周辺の木々を伐倒し、チェーンソーで製材し、建材として使う。
土を練り、漆喰を練り、内部を仕上げる。
土と木でできた、「腐る家」は、ハウスダストなんか当然ないし、
蓄熱性にも優れた心地よい空間でした。
土蔵の中に暮らすような、安定した室内環境が形成されており、快適でした。
聞くと、断熱材は、日本の断熱基準の倍を入れていると言う。
そしてそれは、co2を削減するための京都議定書にサインしたから、フランスでは当然の基準であると言う。
とても衝撃的だし、勉強になった。
ここまで室温が安定するとは。
断熱をきちんとして、土壁と漆喰で塗り固めたため、室内から室外への熱のロスが極めて少ない。
配合割合も施工方法も自分で調べ、トライアンドエラー。

それでもどうしても生じてしまう熱ロス部分を薪ストーブを灯して賄う。
なるほど。
薪ストーブは国産レンガで自作。

そして、これだけの高断熱住宅を作ろうと現代の住宅産業に照らし合わすと、
3000万円以上はするであろう。
そこを、セルフビルドにすることで、1/3程度に抑えている。
できることをできる範囲で行い、何が正しいのかを自分で考えて選択する。
建築人として、襟を正された気がする。
ありがとうございました。
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