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ゼミ旅行19 真鶴出版と伊豆稲取

最終更新: 2019年10月28日


今年のゼミ旅行は伊豆!

ずっと行きたかった二つの地域に行ってきました。

真鶴は、日本で唯一の「美の条例」を持つ地域。

条例が守ってきた景観は、ちょっと想像を超えていて、

ヒューマンスケールのものに包まれた町は、それはもう、とても心地よかったです。

ご案内いただいた真鶴出版のお二人の空気感も心地よく、

学生たちも大興奮でした。

こういった条例から学ぶことはとても多く、飯豊町にも生かしていきたいな、と感じました。

真鶴出版の見学もとても楽しかったです。

ここからは真鶴出版の作品評。

真鶴出版は、

「同時多発的に出来事が起こる場を共存させている空間」

といった印象。

どこかにメインを持ってくるのではなく、人が集まる場を複数配置している内部が作られているトミト・アーキテクチャの設計。

街の中にある建築として、街の声を聞きながら減らすこと足すことを選択していた。

他方、2階部分は快適な室内が提供されていて、建築家作品としての力強さも感じる。

一緒に見た真鶴コミュニティセンターは、「美の条例」を生み出した池上さんの作品。

「真鶴の建築」を雄弁に語る同作は、

街の要素を収集して建築を作り上げたものとして、おそらく最高峰のものだと思う。

それくらい、街の要素を感じ、街の人を受け入れる建築だった。

他方、真鶴出版は、街の要素を取り入れたというより、

街の息吹を包み込んだ感じ。

素材というよりはふるまい、佇まいを継承していた。

その後、伊豆稲取に移り、​

こちらの笑顔が素敵な筑波大学時代の後輩、菊地純平くんの活動を見学。

学生時代の自主施工によるダイロクキッチンは、

設計としての弱さ・施工の拙さなど、もう言いたくなることはたくさんあるんだけど、

でもそれを凌駕する暖かさを感じた。

とても大切に、丁寧に使われていて、地域に開いていっている。

愛している人の息吹がたくさんある。

あぁ、場づくりっていいなぁ、と感じた空間だった。

その後彼らが手がけたEAST DOGに移動。

綺麗に設えられた内部で、とても良いリノベーションだったが、

建築作品としての言語・矜持を強く感じられなかったのが残念。

三連休のど真ん中でしたが、

トミト・アーキテクチャの伊藤さんにお越しいただき、

真鶴出版のレクチャーをしていただきました。

オープンゼミ、と題して、イベント化した本企画は、

稲取の地域の方にもお越しいただき、

菊地くんたちのチームの方ともいろいろ話せて、とても楽しかったです。

ローカルでローカルのことを話すのも、結構大切なのかもしれない。

そんなことを思いました。

伊藤さんたちが提唱していたリ・ローカルメディアという言葉は、まちづくりという言葉よりもずっと活動の本質を得ていて、共感。

建築言語・哲学としてのみの言葉ではないが、彼らが建築と向き合っている視線の一部を表明している言語でもあると思う。

同時に、伊藤さんがプレイヤーから建築家としての佇まいに変化していたのが印象的でした。

あと真鶴の干物は紛れもなく最高でした。

ゼミ旅行の道中、

民家建築の傑作、江川邸、イズブックカフェにもよりました。

この二つは貝島さんと回った学生時代以来。

実に感慨深い時間でした。