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設計学習編-01 設計能力を高めるために

更新日:3月2日

今年は、隔週くらいで、学生に取って有益な情報発信もしていこうと思う。

自分がやってきたことを、みんなにも伝えていこうかと。

まずは、設計学習編から。


ーー

僕は千葉大学で建築を学んだ。工学部の、東京郊外の国立大学。競争社会の劣等感もある人々が多いハングリーな環境だった。競って設計能力をあげていたし、実際、修士になると、みんな全国規模のコンペで最優秀とったり入賞したりしてた。

そんな中、僕は大学院では筑波に移った。


芸術系の中にある建築デザインというところ。競争のない、平和な世界。自分や仲間と共に歩むことの尊さを学んだ。


全然違う経験をしてきたからこそ、いろんな思考を持っている。

そして、社会と接続したプロジェクトが育ててくれたから、

いろんな一流の思想も流れている。


そんな経験を糧に、学生の設計指導をしているが、

設計に必要なことは何か、と考えた時に、確実に言えるのは、

建築に関する基礎体力が必要だということ。


それには、

思想・表現・スキルの3つを育む必要がある。


これらは筋トレみたいなもの。

特に、春休みは筋トレをしやすいので、ぜひトライしてほしい。


思想を育むために...


・建築家の本を読む

 建築家の本を読むと、建築設計がもたらす大きな波及効果などがわかる。そして、建築設計をする際のアイデアヒントがあったりする。初学者に特におすすめするのが、建築家レクチャーシリーズ。特に、ドットアーキテクツのものや能作文徳さんのは秀逸。他にも、TOTO建築業書も。こちらだと特に小さな矢印の群れは勉強になる。あとは、SD選書も王道。こちらは、概ね3年生以上におすすめ。有名建築家の推薦もある。まずは住宅論などから読むと良い。


・建築家レクチャーを聞く

 建築家のレクチャーは、建築の奥深さを教えてくれる。講演会を聞きに行くことが一番。わざわざ聞きに行き、そして、その1-2時間、必死にメモを取って、全力で質問を考える。というのが、最も力がつく。ただ、聞きに行けなくとも、建築家のレクチャーはネット上でも聞くことができる。

 国際文化会館は、日本のトップアーキテクトのレクチャーを蓄積している。また、佐藤が編集をしていたよなよなzoomは、建築家のレクチャーが文字媒体でまとめられている。


・思想を育む本を読む

 本はとにかく読んだ方が良い。3年後期くらいからは、建築を広く捉えて、隣接学問にも興味を示すとよくなる。例えば、最近だと、「暇と退屈の倫理学」などは、人間生活を考える本として流行った。あとは、社会をもっと多様な観点から見る「マツタケ」なども面白い。


表現力を上げる


・旅に出て感動する

 空間設計の上手さは、内部空間の上手さ。でもこれは、とにかく、たくさんの建築を見に行かないと行けない。そして、空間に感動しないと、できるようにならない。建築で感動した時から内部の空間について考えられるようになる。学生時代、東京カテドラル、土門拳記念館、菅野美術館、などに感動したのを覚えている。


感動する内部空間を持つ、西口賢さんの大地の家。


・雑誌を読んで惚れる

 住宅特集や新建築、GAなどを見て、とにかく、「カッケー!」と思うシーンをたくさん頭に叩き込むのが大切。スケッチにして自分の知識に転換するのが勉強法としては効果的。あとは、世界の名建築を教えてくれるEl Croquisなどで、ただただ憧れるのも大事。


・建築家の作品集を読み漁る

 建築家の作品集もとにかくたくさん見る。



スキルを育む。


・スケッチ

 毎日1枚書くのを1年やったら、確実に手の動く人になれる。

・CG

 練習すれば確実に上手くなるので、本を買ったりして、設計課題で試しましょう。

・アクソメ

 スケッチもCGもできない人は、線データで図面にするのをマスターしましょう。アクソメと断面パース。vectorでできる。図解アトリエ・ワンやwindow scapeなどを参照。

・photoshop

 これがあれば、なんでもできる。今はSNSなどで情報収集できる。


まずは目次。

ここから、各論でのおすすめをまた書きます。

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